【経営者通信】No35 【特別受益の持ち戻し】【代償分割とは】

** ごあいさつ **

今回の豪雨は予想を超える被害を出しました。想像を絶する気象現象です。被害にあわれた方々には心よりお見舞いを申し上げます。

 今回は、【特別受益の持ち戻し】と【代償分割とは】をお送りします。

 

** 特別受益の持ち戻し **

 1.特別受益】とは・・・??

相続人が複数いる場合、各相続人に対し相続財産が割り当てられることは、民法に規定されています。
ところが、過去に相続人が、被相続人より贈与を受けていた場合、相続財産の分割に不公平が発生します。

 相続財産のだれに残すかは、被相続人の自由です。しかし、あまりに遺贈を受けた者だけを優遇すると、他の相続人に不公平が発生します。それを防止するのが【特別受益の持ち戻し】です。

 

 2.【特別受益】の範囲

民法上【特別受益】の対象となるのは、以下の3つです

 A.遺贈

遺言によって、遺産を無償で相続人に譲渡すことです。目的にかかわりなく、すべて特別受益となります。

 B.結婚または養子縁組のための贈与

持参金や支度人が該当します。挙式・披露宴の費用は、特別受益に該当しない場合が多いようです。

 C.生計の資本としての贈与

学費・不動産の贈与等が該当します。

 問題は、生前贈与です。あまりにも不公平になるような【生前贈与】を行うと、【特別受益】とされることが多いようです。

 3.特別受益持ち戻し算定具体例】

Aが、遺産を1億円遺して死亡し、AにはB、C、D、Eの4人の子供がいました。
民法通りであると、B、C、D、Eは、2500万円ずつの法定相続分があります。

 ところが、Bは2000万円生前贈与を受けていました。(特別受益)

よって、相続財産は、1億円+2000万円=1億2000万円(特別受益持ち戻し後)
相続人一人当たり、3000万円の相続となります。

Bの相続分は、3000万円-2000万円(贈与分)=1000万円 となります。

 4.一人の相続人に、多くの財産の相続をさせたい場合

企業等で、企業財産を後継者に相続させたい場合は、【代償分割】を行います。

 【代償分割】とは

多く相続した相続人が、多く相続した額を、他の相続人に現金を支給することが可能な制度です。

後継者は、代償分割金の準備が必要となります。
これには、相当な時間を要します。後継者は早めの準備をすることが肝要です。

 

 ** 代償分割とは **

 1・代償分割とは

共同相続人のうち一人又は数人が遺産を多く相続し、他の共同相続人に代償金を支給する方法です。

 2.代償分割と贈与税

代償分割を行う場合、贈与税の課税が心配されます。

そのためには、遺産分割協議書に【代償金として】支払うことを明確に記載する必要があります。

 3.遺産分割協議書への記載事例

相続人Aは、前項記載の遺産を取得する代償金として、Bに対し金2000万円を平成○○年○月○日までに支払うものとする。

 4.代償金の準備対策

一般的な事例

被相続人を被保険者として、相続人Aが生命保険を掛ける、受取人Aとする。
その生命保険料を、相続人Aの収入から保険料を支払い、死亡保険金を受取り、代償金とする。

 相続人Aが支払う保険料については、相当多額になります。いろんなケースでの資金対策を考えて行うこととなります。

 

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